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旅の百三十:「横浜共立学園本校舎/神奈川県横浜市」 |
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ご無沙汰しました。 半年ぶりくらいですかね?ホント、ご無沙汰してしまいました。 今年度に入り山梨県近代和風建築の調査や文化財の調査、娘の通う高校の後援会活動など、物凄く忙しくて大変失礼 いたしました。 今回は、このところ調査で訪ねている横浜市指定有形 文化財の横浜共立学園本校舎をご紹介したいと思います。 横浜共立学園の前身は明治4年創立の女学校で、当初は アメリカン・ミッション・ホームという名称でした。今回調査して いる本校舎は昭和6年(1931)にウィリアム・メレル・ ヴォーリズの設計で施工は宮内建築事務所が行った建物 です。 木造3階建て一部地下1階、寄棟造洋風瓦葺きの大きな 屋根の中央部にペディメント風な切妻屋根を付け、外壁は ハーフティンバー様式の柱や梁を意匠的に見せて、開口部を 大きく取った大規模な校舎です。平面構成は建物中央部 正面に玄関を置き、ホールは中廊下と中央階段を配し、 丁度田の字形にエリアを分けています。1階は食堂・保健室・ 書庫などが並び、2階は教職員室や会議室・礼拝堂など 比較的広い部屋で構成されています。3階は音楽室と部活動の部室でした。現在はこのような間取りで、いわゆる管理 部門的な使われ方をして、教室などは別棟の建物に配されて います。ヴォーリズが設計した当時は、1階が事務室や 教職員室・食堂などで、2階はほとんどが教室で礼拝堂は 今と変わりません。3階の音楽室も当初から変わりません。 このように80年以上もの歴史の中で、その時代に合わせた 使われ方をしてきたのでしょうが、今も健全に、しかも非常に 状態も良く維持され、今後も延々と使われて行くのだろうなと 思いました。木造の校舎が減って行く中、現役で学校の役割を果たしているのは素晴らしいことだと思います。 それも学校関係者の皆さんの日頃のご努力があっての 賜物だと思います。横浜に行った折に訪ねて頂けたら 幸いです。 |
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